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ごあいさつ

落語家の古今亭駿菊と申します。

 町に笑いが溢れて、平和と安全を当たり前に享受し、こんな時間がいつまでも続くと、自分の生きている間だけはこの平穏が続くものとただ漠然と思っていたあの日、「3月11日」悲劇が東日本を襲いました。

 今まで経験もした事のない大きな揺れや、テレビから流される”同じ日本”で起きている惨状に私たちは心底打ちのめされました。その後起きる事の予想もつかず、ただただその空気に怯えて暮らしていました。

 そしてその日を境に約3ヶ月、落語家はキャンセルの嵐にさらされました。当たり前の事ですが決まっていた高座が次々と公演中止となり自宅待機。
 芸人は気付かされました、いかに笑いというものが平穏な生活の上のみに存在していたかを。
 普通に落語をしゃべり、普通に落語を聴ける事がいかに特別な事だったかを教えられたのです。

 そんな中一番情けなかった事は「何もできない」でいる事でした。
落語を愛するお客様に生かしていただいている私たちが落語を通じて恩返しをする術が今まで構築されてこなかったのです。
 このような不安でさらに高座が無い状態がいつまでも続けば、落語自体が無くなってしまう。
 この経験を一過性のものにせず、胸に残った傷の欠片を見返しながら前に進むには、被災されて疲れきった方、心に傷を負った子供、今笑いが必要な方に、笑いを提供しながら高座の場を作り落語を守るシステムを新しく作っていかなくてはいけない事に気がつきました。

 今までのように環境を与えられるのを待っている事はできません。同じようなことが起きた時に、何もできないまま後悔したくないからです。

 心を同じくする仲間(落語家、席亭や主催者、世話人、落語ファン)と新しい動きを始めて行きたいのです。
 
 あの日あの瞬間あの期間を決して忘れないために。
  

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